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猫だったのに、なんかGが湧いてきた
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「立ち退き令?」
ソレは唐突に訪れた。
…話に寄れば、この遺跡が姿を変える…らしく、危険なので遺跡の中から早く出てこい、との事。
そして、遺跡には結構な時間入れない、との事…
「んにゃー…」
猫は頬を掻きます。
皆も、うーん、と頭を悩ませており…
猫も、本来の目的を思い出していました。


…元々、猫はこの島にバカンスに来たのでした。
生きる為の力を付けさせようとしたのは、魔王の裏の思考。
この猫に伝わるはずはありませんでした。
「…バカンスしてようかニャー…」
遺跡が姿を変えるので有れば、その間に他の島へバカンスをしに行く事も可能で。
猫は小さく呟くのでした。



…一方。
時計台のあるレンガ街…
六猫柱…六匹の強い猫達は集まっていました。
「にゃあ…ミュリィ、の居る…False Island…でしたかにゃあ…?」
間延びのした声。
ロシアンブルーがゆっくりと話しています。
「ぇぇ、そうですが…いかが致しましたか?」
六猫柱の中でも、リーダー格である白猫が青い瞳をロシアンブルーに向けます。
「にゃー…にゃんでも、遺跡が姿を変える為…立ち退き令が、出たらしいですにゃー…」
「立ち退き令…しかし、それが何か問題でも?」
「にゃー…ミュリィの事ですからニャー…」
このロシアンブルーは猫の兄である。
兄である故、妹である猫の性格や行動は大体分かっていた。
「違う島に、バカンス、しに行くんじゃにゃいかにゃー…と…」
「…」
「もしかすると…違う、猫を…回した方が…」
ゆっくりと喋る猫に、皆が沈黙する…
その時。

「話は大体分かった、にゃ…」

「ま、魔王様!?」
この街の夜を司る黒猫…三代目魔王が六猫柱に歩み寄ってきていた。
「まずは、ミュリィをこの街に戻して欲しいニャ…」
「そ、それでどうするのニャ?」
シャム猫が尋ねます。
魔王は金色に光る瞳をシャム猫に向け…
「…元々、ミュリィを向かわせたのは、自分で自分の身を護る為の力を育む為ニャ…充分にあると判断したにゃら、バカンスに活かせてもかまわにゃい、違うかニャ?」
静かに言う魔王であったが、有無を言わせぬ気配…魔力を感じる。
「…では、ニャルスに迎えに行かせます…」
白猫の弟である猫の名を口にすると、魔王は頷いた。
「…どうにゃってるかにゃー…」
小さく呟いたその言葉は、魔王らしからぬ…楽しそうな声だった。


「…立ち退き、ねぇ…」
バンダナを付けた青年は言った。
「…もさ…」
緑の髪を持つ少年も呟いた。
「とゆーわけで、ニャー達はどうするのニャ?遺跡の中に入れにゃーし、にゃーとの契約は無期限だしニャー」
「なんですとー!?」
青年が声を上げ、猫につっかかる。
「冗談じゃないぜ、オレはバカンスよりも…」
しかし、猫は何処吹く風。寧ろ。
「にゃ、ニャーの街に帰れば、ニャーよりも強い猫が沢山居るニャ…それでも嫌にゃ?」
に、と笑ってみせる猫に、青年は目を丸くします。
「…本当なのか?ソレ」
「にゃ。少にゃくとも、魔王様に六猫柱…の、七匹の猫には到底敵わにゃーだろうにゃ。パスでも」
「…」
…一気にクールダウンする青年に、猫は笑って、
「…もさはどうするのかにゃ?」
「…」
少年は少し考えましたが…
「行く…一緒に居た方が…安全そう…」
「決まり、だにゃ」
猫は尻尾をくねらせるのでした。

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猫やってました。猫騎士、赤毛の猫、女好き淫魔猫。
今では何故かGやってます。

ヘタレです。
お絵かきがそれなりに好きです。ゲームも好きなんです。

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万一リンクしていることが発覚したら何かの呪いの装備の如く相互リンク致します。
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